最新30日間の人気投稿

30日間の人気投稿

2013年10月16日水曜日

ICHに対する降圧

今朝のカンファレンスで少し議論になったので、
脳出血に対する降圧はいかがなものかと。

Stroke 2013;44(3)620-6
The Intracerebral Hemorrhage Acutely Decreasing Arterial Pressure Trial.
Butcher KS, et al ;ICH ADAPT Investigators.
PMID 23391776

ICHでの降圧は出血量を減らすかもしれませんが、CBFを減らすかもしれない。
ICH75人を対象として、sBPを2時間で180mmHg以下目標と150mmHg以下目標にして降圧を行いました。
結果予後に差はなく、また血腫周囲の血流量(perihematoma CBF)にも影響を及ぼしませんでしたという結果。
ICH患者で急に降圧しても脳虚血は起こしませんと結論づけています。

同じようなもので「INTERACT2」(NEJM onlineはこちら)。こちらは180mmHg以下と140mmHg以下で2794例を対象としました。機能予後やQOLは改善させたものの、主要評価項目には有意差はありませんでした。
いまのところ至適な血圧は分かっていません。
降圧しても安全ではありそうですねというところ。

もちろん下げ過ぎは良くないですね。
外傷では
AANS/CNSの「Gudelines for the Management of Severe Traumatic Brain Injury 3rd Edition」には
sBP90mmHgは避けるべきとは記載されています。


 こちらをお願いします。
人気ブログランキングへ