最新30日間の人気投稿

30日間の人気投稿

2013年10月20日日曜日

第41回日本救急医学会総会・学術集会@東京国際フォーラム


明日から3日間にわたって、東京国際フォーラムで第41回日本救急医学会総会・学術集会が始まります。
私たちもみな交代で参加してきます。
 野間:当院における局所陰圧閉鎖療法12例の検討
 早川:経肺熱希釈法で測定したGEDI(心臓拡張終期容量指数)とCVPの相関性
 田口:埼玉県特別機動援助隊(埼玉SMART)におけるCSMへの取り組み
 佐藤:当センターの4年間のRespiratory ECMOの検討と本邦の現状
 早瀬:当センターにおける過去3年間のベゲタミン中毒の検討
 高橋:救命救急センターにおける85歳以上の超高齢者の搬送に関する検討
とそれぞれ発表を行います。


2013年10月16日水曜日

ICHに対する降圧

今朝のカンファレンスで少し議論になったので、
脳出血に対する降圧はいかがなものかと。

Stroke 2013;44(3)620-6
The Intracerebral Hemorrhage Acutely Decreasing Arterial Pressure Trial.
Butcher KS, et al ;ICH ADAPT Investigators.
PMID 23391776

ICHでの降圧は出血量を減らすかもしれませんが、CBFを減らすかもしれない。
ICH75人を対象として、sBPを2時間で180mmHg以下目標と150mmHg以下目標にして降圧を行いました。
結果予後に差はなく、また血腫周囲の血流量(perihematoma CBF)にも影響を及ぼしませんでしたという結果。
ICH患者で急に降圧しても脳虚血は起こしませんと結論づけています。

同じようなもので「INTERACT2」(NEJM onlineはこちら)。こちらは180mmHg以下と140mmHg以下で2794例を対象としました。機能予後やQOLは改善させたものの、主要評価項目には有意差はありませんでした。
いまのところ至適な血圧は分かっていません。
降圧しても安全ではありそうですねというところ。

もちろん下げ過ぎは良くないですね。
外傷では
AANS/CNSの「Gudelines for the Management of Severe Traumatic Brain Injury 3rd Edition」には
sBP90mmHgは避けるべきとは記載されています。


 こちらをお願いします。
人気ブログランキングへ

2013年10月6日日曜日

コーヒーも良いけど、たまには緑茶も

ケルセチン配糖体に体脂肪低減効果があるとされ、
それにより「サントリー 伊右衛門 特茶」発売。
さっそく飲んでみました。
最初は何か変な苦みを感じましたが、飲んでるうちにそれほど気にならなくなりました。
やはりもともとのお茶のほうがおいしいですが、特保にひかれてついつい飲んでしまいます。
個人的に好きなのは「サントリー 黒烏龍茶香るジャスミン」。おすすめです。

ちなみにこのケルセチン配糖体ですが、
対象200名でダブルブラインドを行い、体脂肪低減と安全性を確認してますね。
だいたい発売の1年前ぐらいにこういうのってやるんですね。
「肥満者に対するケルセチン配糖体(酵素処理イソクエルシトリン)配合緑茶飲料の体脂肪低減作用および安全性の検証」
Jpn Pharmacol Ther 2012 40(6) 495-503

「ケルセチン配糖体(酵素処理イソクエルシトリン)配合緑茶飲料の肥満者を含む健康成人に多雨する過剰摂取時の安全性」
Jpn Pharmacol Ther 2012 40(6) 505-12



ちなみに私たち医局は緑茶ではなくコーヒー派。
だいたい1日にコーヒー1〜3杯は飲んで、脳卒中の予防に努めています。

Stroke. 2013 May;44(5):1369-74.
The impact of green tea and coffee consumption on the reduced risk of stroke incidence in Japanese population: the Japan public health center-based study cohort.

Kokubo Y, et al.
PMID23493733


「どうでもいいね!」はこちら⇒人気ブログランキングへ

2013年10月5日土曜日

By-StanderCPRは重要

JAMA. 2013 Oct 2;310(13):1377-1384.
Association of National Initiatives to Improve Cardiac Arrest Management With Rates of Bystander Intervention and Patient Survival After Out-of-Hospital Cardiac Arrest.
Wissenberg M, et al.
PMID 24084923

JAMAからのAlertメールで届いた論文。
2001〜2010年のデンマークでの院外心停止患者19468人観察研究。
By-StanderCPRは21.1%⇒44.9%に増加(除細動は1.1%⇒2.2%とあんまし増加してないまま)
30日生存率が3.5%⇒10.8%は増加(1年生存率が2.9%⇒10.2%)
結論としては院外心肺停止の30日生存率はBy-StanderCPRに正相関していましたということ。「By-Standerは蘇生にとても重要な因子である」と日常的に思っていることを論文にしていただけた。当科では積極的にECLSを導入していますが、病着前に非常に大きい因子が決定していると日頃から実感しています。

なんとかしてBy-StandearCPR率を70%ぐらいまで上げられないものでしょうか。
駅や公共施設で倒れてもBy-StanderCPRがないこともあり、まだまだ介入の余地は十分にありそうとも感じます。
デンマークではこの10年間で倍に増加していますが、さいたま市でもぜひ「倍返し」いや「100倍返し」を目指したいですね。


クリックお願いします⇒
人気ブログランキングへ