当センターのドクターカーは2016年4月に運行を開始し、間もなく3年になろうとしています。
対象地域:原則として埼玉県中央地域メディカルコントロール協議会の地域
車両型式:ラピッドカータイプ(日産 X-TRAIL)
運用時間:全日24時間
搭乗人員:医師1-2名、看護師1名、ドライバー1名、ナビゲーター1名の最大5人
要請基準はキーワード方式(胸背部痛、呼吸苦、重症外傷etc)
昨年度は実に2000件を超える要請に対応しております。
2016年4月1日〜2017年11月30日の20ヶ月の活動報告では、STEMI(KillipⅠ)、目撃のある心停止、重症外傷において、それぞれDoor to Balloon timeの短縮、社会復帰率、Unexpected Survivorにおいて、統計学的有意差を持って改善を示しています。
これ程の活動件数、予後改善効果を示すことができたのも、我々医療スタッフだけではなく、近隣の各消防や地域住民の方々のご理解とご協力があってこそだと思います。
今後も安全な活動を心がけ、さいたま市、中央地域の医療に貢献していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
さてさて、これ程の病院前診療を行っている、ドクターカードクターですが、当然、正クルーになるためには厳しい条件があります。
①指導医との30回以上の同乗実習
②同乗一覧をもとにした最終面接
③地理講習及び試験(地理講習2時間以上、地理にかかる諮問試験80点以上)
④安全講習(危険区域活動の理解、シミュレーション)
⑤特定指導医による図上シミュレーション2回
⑥各教育コースの受講(JPTEC ICLS BLS JATEC MCLS)
⑦12ヶ月以上の救命センターでの実務経験
⑧最終実地試験
⑦12ヶ月以上の救命センターでの実務経験
⑧最終実地試験
この条件をクリアして初めてドクターカースタッフとしてひとり立ちとなります。
厳しい条件ですが、さいたま市の病院前医療を担うのですから、是非、専攻医の先生方にはクリアしていただきたいですね!
下の写真は正クルーの人見Drによるさいたま日赤周辺の主要道路、交差点の説明図(MC内、MC外)です。
何も見ずに周辺の地理状況(立体交差点や中央分離帯でドッキング困難なポイント)を道路、交差点と絡めて専攻医に説明していきます!